MALA (DMZ) Interview

このインタビューは、Malaが2007年日本のツアー後に行ったニュージーランド・レゲエミュージッククルー”NiceUP”の記事です。前半が記事、後半がインタビューになってます。
Mala/Digital Mystikzインタビュー [NiceUp]
まず最初に基本的な部分、”Dubstepとは?”と説明したいところだが、実は、Dubstepの美しさをありきたりな表現で説明するのは難しい。というよりはむしろ、音楽として語るのさえ少し気がとがめる。
『この音楽が持つ本当に自由な部分は、色んな違いを混ぜ合わせることができる能力。大事なポイントは、サウンドを自由に作り上げること。それさえうまく行けば大丈夫。それが全て。』
とMalaは語る。
Dubstepは、西ロンドンベースのダークな2stepサウンドの展開であると言えるが、Dub、Reggae、DancehallなどRagga要素を更に練りこんだもの、とも言えるだろう。サウンドの中心は様々な音により演奏されるものが多く、他は、Grimeとして知られるスタイルと比較されることが多い。
ReggaeとDub要素を存分に引き出したDigital Mystikzのスタイルは、Aotearoa(ニュージーランドの人々)音楽ルーツの歩みからすれば、この国でのDubstep旋風の完璧なるイントロダクションと言える。更に如いて言えば、この度Fat Freddy’s Drop の’Cay’s Crays’の輝かしいリミックスが完成したばかりであり、彼のムーブメントはニュージーランドがこよなく愛する多くのグループ及びアーティストへの多大なる救いと言っても過言ではないのである。
Digital MystikzのReggae、Dub、初期のJungleやDark Garageをこよなく愛する形は、ハイパー・スペースなリディムにたっぷりのサブベースをマッシュし、ミュージカル・ハーモニーなるバイブと共に進化的なサウンドを創り上げている。
雷鳴のようなチューンをTempa、Tectonic、Rephlex、Big AppleやPlanet Muなどに引き下げ、Digital Mystikzはレーベル、そしてクラブナイトDMZを立ち上げた。
ロンドンMassでは各々少なくとも1,000人以上を集客。今では伝説的地位に達する。レーベルとしては、Malaのエピック”Anti War Dub”から始まり、Cokiの”Shattered”、そしてLoefahのハーフタイム・ミニマリズム”Horror Show”などの発信にてジャンル定義させたことが特徴である。これが今日までに書かれたDubstepのロードマップである。DMZは獅子が食すが如く、実に混ざり気の無い生のDubstepサウンドを作り上げているのである。
DMZの飛躍のポイントは、彼らのSoul JazzリリースやRadio 1 DJ、Mary Anne Hobbs、Zane Lowe、Pete Tong、Gilles Petersonなどからの情報発信と共に、ベース・カルチャーの行方を常に見通すところにあり、予測不能なレベルのエコー・チャンバーは、その切り札として今日も活気付いている。
Malaが自身の音楽を語ってくれたのは、まず個人的な状況からだった。電話越しに聞こえる多量のノイズに少々困惑した時、彼はそれについて説明し始めた。
『平日はゲットー・エリアで子供達にエレクトロニック音楽の製作を教えてるんだ。最近の子供達の怒りやフラストレーションを何か別のポジティブな要素に変えられる様に、って思って。かなりタフで骨の折れること。わかるだろう?子供達の平均年齢は13~19歳。その95%がGrimeを作って、4%のほとんどがHip-Hopに熱中してる。よくある一般的なガンマン・サウンドで結構ワイルドなやつ。彼らには誰に対しての敬意もない。自分自身に対してもね。この先数年後にあの子達に何が起こるか少し心配でもあるよね。
自分にとって音楽とは、毎日のリアリティからの現実逃避的なフォームを見つけ出すことだと思う。暗がりの部屋に入って、ベースとピュアなサウンドを吸い上げることがただ好きなんだ。音楽を作ってる時の気持ちはものすごく自由だよ。それ以外の何者でもない。自分のもがきやバビロン(大都会の裏表社会やしがらみの世界)に対するメディテーション。Dubstepはいつでもそこに潜り込むことを許してくれて、過去のリフレクションや将来の心配を抜きに、ただ”今”という時間を楽しませてくれるんだ。バイブトンネルの終点で、フィジカルなサウンドと真のサウンドシステムカルチャーに現実というライトを照らしつける様に、いつも自分のサウンドと真のポジティブさをダンスに結びつける様トライしてるよ。』
お客さんはDMZに何を期待していると思いますか?
『音楽はそれ自身が直接物語るものだし、ショーがいつもどんな形を迎えるかわからない様に、自分自身も先に何が起こるかなんて立派に話せる人物じゃない。ただ一つだけ確かなのは、みんなが一度も聴いたことのないミュージックボックスをDubplateに乗せて発信して行くだろうっていうことかな。』
ニュージーランドで楽しみにしていることは何ですか?
『ニュージーランドのオーディエンスに自分の音を紹介してポジティブ・バイブを撒き散らすこと。地元の人ともたくさん交流したいし、可能な限りその国を見てみたい。美味しい料理を食べることも楽しみの一つだね。』
この先のスケジュールはどうなっていますか?
『日本、オーストラリア、ロシア、カナダ、アメリカでブッキングされてる。ついこの間はN.Yで素晴らしい人達と見事なバイブだったギグを終えたばかりだし。他に、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、イタリア、スペイン、ポルトガル、クロアチアやエストニアとか、これからはヨーロッパでも忙しいよ。今年は本当に他の面で世界を見ることになりそうだね。有り難くてものすごくラッキーだと思う。このままDMZのポジティブ・バイブを広めて行けることを願うばかりだよ。』(※インタビューは日本のツアー前に行われました。)
Digital Mystikを聴いたことはあってもまだDubstepの知識があまりない人達に対して何かお薦めのアーティストはありますか?
『Loefah, Kode 9, Skream, D1, Pinch, Benga, Kromestar, Hijak, Goth Trad、他にもたくさん。 』
Fat Freddy’s DropのCay’s Crays Remixに至る経緯は?
『突然降って湧いてきたんだ。Brixton Academy(DMZの場所から歩いて5分程の所)でのショーをサポートしてくれって頼まれたのがきっかけ。実はその時まで彼らのことは何にも知らなかったんだけど、Charlie Kartelが、”聴いて気に入ったらパーツを送るから教えてくれ”って音を送ってきてくれたんだ。すぐに気に入ったよ。
次の日アルバムをもらって聴いたら、”なんで今までこの音楽を知らなかったんだろう?!”って信じられなかった。プレイしたらみんなも気に入ってくれたしね。かなり深いバイブで真のソウルミュージック。明らかに違うんだ。ニュージーランド・ソウルミュージックだね。リリースされてからも、いまだに実験材料はたくさん送られて来てるよ。
リミックス作業は、普通の製作で行き着くやり方と遥かに違うよ。自由に作る代わりに、はっきりとした意思と目的の形付けを見つけた感じがしたんだ。作成中は”感じたものを表現したい”っていう特別な感情がびっくりするほどあったし、全部のパーツを聴いて、”製作することへの責任”という重要なセンスを感じたんだ。Joe Dukieは本当に奥が深い。彼のボーカルは素晴らしいよ。深みのあるピュア・ソウルだね。アカペラを聴いてたら自分に出来ることは何もないと思った。心によく伝わったよ。そこから自分の頭の中にあるスペースとムードを引っ張り出して、ただただビートに乗せて作りあげたんだ。
音楽を作るということは自分にとっては奇妙なこと。すごく自然で、曲自身がそれを物語ってる。1つのサウンドを聴くことは、次のサウンドを見つける引き金みたいなものなんだ。自分が使う音だからよくわかる。でも、実際そうだとしても、本当のことは聴くまでわからないけどね。
次の日、自然に頭に浮かんだものでボーカルの周りに音を作ったんだ。オリジナルからかなり違う形にしたかったから、付け加えた部分をメロディカに加えて(彼もプレイしたもの)。タイトなサウンドに仕上げたかったから、ボーカルとトランペットを始めにちょっと取り入れただけだったね。自分の周りの環境とソウルを入れたかったのも事実。ものすごく楽しかったよ。
Freddy’sは大した奴だよ。南ロンドンで観た彼らの5,000人動員ライブからはかなりのインスピレーションを感じてたし。実にタイト。生のドラム無しのバンドを見るなんてそうないことだし。言わなくてもわかる通り、Muのビートもタイトだね。今までにかなりプレイしてきてるよ。DMZで初めてプレイした時、ダンスムードに変わった瞬間をよく覚えてるよ。普通DJがプレイするものと断然に違うよね。ディープなボーカルに合わせて、みんなライターを灯して一緒に唄うんだ。
素晴らしいオーディオと一緒に活動するのはすごく有り難いし、オファーはものすごく光栄なこと。だから誰一人もガッカリさせたくなかったんだ。プロセス全部が好きなんだ。気に入ったものを完成させることが出来て嬉しいし、今回の経験全部がお金じゃ買えない貴重な思い出を作ってくれたんだ。』
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- MALA プロフィール
- 翻訳:myoume













